2005年12月16日金曜日

『週末・八ヶ岳いなか暮らし』……人それぞれなんだが、別のやり方もある




山中湖情報創造館で借りた本:
週末・八ヶ岳いなか暮らし
4794962088小宮 宗治

晶文社 1995-05
売り上げランキング : 141,971

おすすめ平均 star
starこれから山荘をつくろうとする人にお勧め

Amazonで詳しく見る
 by G-Tools
結構おもしろかった。建設的なコメントを付け加えると……。

定年退職したエンジニアが八ヶ岳で山荘暮らしをはじめる。土地購入から建築にかかる費用、地元の物価水準、気候状況、さらに家計簿の公開まで、さすがはエンジニアだけのことはあり具体的な数字がいっぱい。田舎暮らしのノウハウが詰まっている。でも、おすすめのやり方とは別のやり方の方が……と思う個所もあった。以下順不同に:
  1. 場所を八ヶ岳とほとんど最初から決め込んでスタートされている。八ヶ岳もいいんだけれど、遠いんだよな〜。だから著者は年間40万円も交通費(高速代、ガソリン代)に費消されている。山中湖だったらその半分もかからないだろう。一生で考えると相当の違いとなる。夏も過ごしやすい。甲斐駒ヶ岳の眺めが最高とのことだが、富士山の方がいい。
  2. 山荘を地元業者を頼み新築されたのでべらぼうなお金が掛かっている。セカンドハウスに普請道楽をはじめると、きりがないし不経済でリスキー。バブル崩壊後のいまなら前オーナーが「普請道楽」に凝りまくったいい中古物件が安く買える。すぐ使えるし、不具合は長年かけて直しているので、むしろ信頼性が高い。
  3. 薪ストーブ。確かに感じがいいのだが、一束800円もする薪を一晩に三つも費消するのは、如何なものか。機能優先で煙突付きの石油ストーブにするべし。暖房は家を暖かくするためのもの。原点に返れ。
  4. 管理会社を使わず、OMソーラーシステムと水道管のテープヒーターを冬の間は山荘を使わないときも点けっぱなしにしている。電気代が無駄だ(テープヒーターはそれほど電気代がかからないと書かれているが、小生が聞いた話と少し違う)。無駄な電気代で管理契約が可能。それととても重要なことだが、都会もんが田舎に住む場合、地元との接点の確保はイッセンシャル。地元の管理会社はとても頼りになる。
  5. 南側の窓を最大限に生かして太陽エネルギーを活用せよとのことは大賛成。驚くほど南側大窓の暖房能力は高い。冬でも昼間は石油ヒーターが自動的に停止するぐらいだ。
  6. ロフトが暖房時暑くなってしまう件。著者はロフト部分にカーテンを付けておられるが、天井にゆっくり回る大きな扇風機を付ける方が効果的だと思う。
  7. 田舎のスーパーは東京より2−3割高いというお話し。同感。みんな自分ところで食糧を生産するからスーパーなんかで買う必要はないのだ。著者は東京から食料品を大量に持参されているが、小生はもっと簡単なことを実践している。凝ったものは食べないのだ。シンプル・イズ・ザ・ベスト。


でもこの本なかなか楽しめた。田舎暮らしにご興味のある方には、おすすめ。

Posted: Fri - December 16, 2005 at 07:23 PM   Letter from Yochomachi   山中湖   Previous   Next  Comments (4)  

0 件のコメント: