2007年9月27日木曜日

山中湖湖沼図を手に入れたぞ!



すっかりくたびれて東京に帰ってきたら、注文しておいた国土地理院作成の山中湖湖沼図が届いていた。インプレッシブ!

最近年のせいか運動するとすぐ疲れる。体力不足だ。来年大学を定年退官する友人が一緒にシルクロード走破をしようと誘ってくれ二つ返事で引きうけたものの自信がなくなってきた。何とかしなくてはいけない。しかし、届いた資料でいっぺんに元気になった。

国土地理院が作成した山中湖の50センチごとの水深等高線図(10000分の1)。細かな出っ張りや凹みの表示もある。水中植物や底質についての表示も。こりゃ便利。バスの気持ちになってどこに集まりたいか図面の上でじっくり検討し、その位置の経緯度をメモし、後はGPS魚探に目的地としてその場所をインプットするだけで、どこにいても自動的にその「絶好のポイント」に移動できるのだ。イヒヒ。

これは秘密兵器だから公開はしたくないのだが(山中湖村の図書館にもないし、釣具屋さんでも売っていない)大サービス。下記オンラインショップで買える;

http://www.mapshop.co.jp/

2007年9月24日月曜日

エレキ(バス釣り用の電気モーター推進装置)について勉強したことなど



土曜日に魚探を入れてエレキに取り付けられていた音波振動子と水温計を取り替え(コックピットで見る魚探の振動子と水温計はスターン下部に取り付けるが、バウデッキに魚探を移動させ釣りながら使用しようとすると振動子と水温計はエレキモーターに取り付けたものを使用しなくてはいけないから)。この作業以降、エレキがとんでもない挙動をするようになった。前に行こうとすると艇は後ろに行くのである。いろいろ勉強して、今日一人で解決。

散人の中古バスボートには米国 MotorGuide 社のフットコントロールタイプのエレキが付いている。多分並行輸入でボートと一緒に輸入されたものでアフターサービスは期待できそうにない。いろいろ問題があるので騙し騙し使っているが、どういう仕組みになっているのかいままで理解しないままに使っていた。昨日、さっそく魚探を試そうと「ママの森」の崖下に行ったのはいいのだが、崖の下までぎりぎり寄ってからエレキに切り替えたら、あらあら、艇を全くコントロールできない。後進しようとすると前進するし、左に行こうと思えば右に行く。水深は1メートルもないし、ゴッツイ焦った。幸い風向きがよかったのでなんとか崖下の危険地域を抜け出したが、どうしてこういうことになったのか分からない。

エレキの挙動を観察するに、なんかプロペラの向きが変わってしまっている。そうであればそれなりのやり方があるので、不便極まりなかったが昨日はなんとか帰港。いろいろ考えた上、今日問題解決。

エレキとは垂直に水面下に出し入れするシャフトの先端に魚雷型の電気モータで動くプロペラを取り付けたもの。コントロールは自動車のアクセルペダルみたいなもので行う。前に踏み込むと右に、後ろに倒すと左にプロペラの向きが変わる。同じ足で、スピード調整のダイヤルも操作する。こういう操作感覚はクルマなんかでは経験しないものであり、結構まごつく。だいたいその理屈が分からない。で、勉強。分かったことは:
  1. 垂直に水中に下げるシャフトは二段構造になっていて、上部のシャフトはバウのグリップに固定するので回らない。下半分のシャフトは上部のシャフトとは独立して回転するようになっている。その下部シャフトに魚雷型のモーターとプロペラが付いている。
  2. 上部シャフトの上にはコントロール機械を入れる細長いケースが付いている。この細長いケースの方向と魚雷型のプロペラの方向が同じかと思えば、そうではない。プロペラをデッキに格納するとケースとプロペラは全然別の方向を向いている。
  3. プロペラの向きは電気で動くのかと思っていたら、それまたそうではない。ペダルとメカニカルに連動しているのだ。ケースの方向とプロペラの方向は独立して自由に動くが、その時はペダルが少し動くことに気がついたのである。
  4. ということは、ペダルを水平にして、プロペラが後ろを向けばいいのだ。ペダル位置を水平に固定してプロペラを見るとなんと前を向いている。頭がこんがらがってしまったが、やっと分かった。前のオーナーはケースとペダルのケーブルのおさまり具合を考慮して、ケースを右向きに設置した状態でプロペラが後ろを向くように上部シャフトをグリップに固定していたのだ。魚探振動子の取り付けのとき、シャフトを取り外して付け直す際、ついケースを左向きになるようシャフトを固定してしまったのであった。動きが逆になる道理である。
  5. シャフトをぐるっと回してグリップに固定する。これで問題解決。

メカは電気と違って、目で見えるのがいい。こんなことで今日は一日楽しめたのでありました。釣りはお留守になった。

2007年8月26日日曜日

バスボートが届く:スキーター(SKEETER SS90)だ!


ボート免許証がようやく届いたというので昨日わざわざ山梨市までピックアップに行ったら、恰も良し、今朝バスボートが搬入された。見てください、このかっこいいボート:






今日は一日ボートに掛かりっきり。釣りどころではなかったのである。

3000回転ぐらいで恐る恐る滑走。すぐ時速25マイルぐらいなる。水しぶきで眼鏡が水滴だらけ。かまわず3500回転までに上げると時速30マイル。山中湖の小さな波でも半端じゃない衝撃。釣りを優先したフラットタイプのハルだから仕方がないのである。でもFRPにしてよかった(アルミだったらすぐガタが来ると言うことに納得)。それ以上は怖くて回転を上げなかった。

舵を切ると、結構スターンを外に振り出すようだ。ホーバークラフトと言われる由縁である。

ヤマハの90馬力2ストエンジンだが、山中湖では2ストエンジンが市民権を得ているので気にしないですむ。それほどうるさくはない。

エレキも試す。モーターガイドのフットコントロールタイプ。全然思う方向に進まないので、調べてみたら、ガイドのトップの矢印の位置設定が間違っていた。エレキは難しいのである。バッテリー並列の12ボルトは動くのだが、直列の24ボルトでは動かなくなった。バッテリーレベルOKなのだが、散人が何かヘンなことをしてしまったみたい。12ボルトで十分だから気にしない。

昼前、湖上でおにぎりを食べようと言って、カミさんと二人で出航。飛ばすともう二度と一緒に乗ってくれないことはわかっているので、2500〜2800回転ぐらいの滑走ぎりぎりスピードで走る。これはコントロールがとても難しい。滑走にはいると抵抗が少なくなり一挙に回転が3000回転以上に上がってしまうからだ。滑走は快適だが、波にぶつかるとすごい衝撃となる。カミさんの腰に障る。結局、微速で走ることにする。風下方向に微速で走ると、カミさんは風が止まって暑いという。とにかく難しいのである。でもヨットでは時間的になかなか行けないようなところにすぐ行けるので、満足していた模様。

モーターボートに偏見を持っていたことは反省。いつでも何処にでも行けるのは、モーターボートのよいところだ。いいですよ。

そういえば映画「黄昏」↓でヘンリー・フォンダが孫と乗っていたモーターボートは絵になった。クラシックだが、全速にするとすごくパワーフルなボート。老人は釣りをする。釣りにはボートが必要。団塊の世代向けのモーターボート販売は「ビジネスチャンス」だと思う。

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PS)「ロデオボーイ」というメタボ対策マシンが人気。乗馬のシミュレーターだが、バスボートに乗るのはあれと同じ。結構いい運動になる。

PS2)アルミボートの代理店である釣具屋さんに「ごめん、FRPの中古にした、でもスピードが出すぎて怖かった」と報告すると、「全然いいですよ、やっぱり大きいのがいい、スピードにはすぐ慣れて、いまにもっと馬力のあるエンジンが欲しくなりますよ」とのご託宣。みんなどんどん「病膏肓」にはいるらしい。

2007年8月24日金曜日

総和工業の鋳鉄製ストーブを入れた!


今度山中湖に来るときには寒くなっているだろうから、いまのうちにストーブを取り替えることにした。総和工業に電話すると、埼玉県からすぐ取り付けに來てくれた。圏央道のおかげで埼玉県はとても近くなったのだ。このストーブ、ホントにお奨め。とにかくかっこいいのである。写真:







この重厚感がなんとも言えない。外見はまるで薪ストーブだが、燃料は灯油。室内の空気を取り入れ灯油を燃焼させ煙突から排気を出す。煙突と本体の輻射熱で室内を暖める。煙突ストーブの特性として換気性能も備わっている。詳しくは:

薪ストーブ型石油煙突ストーブはカッコがよくて、機能的にも最高の換気装置だと言うことなど  

煙突は古いトヨトミストーブのものだが、総和工業のストーブにも転用可能(アジャスターを付ける)。温度調節ダイヤルやスイッチ類は下部の灰出し扉を開けると現れる。ふいごや火箸などを置いて誤魔化すとまるで薪ストーブじゃ。炎もなかなか雰囲気がある。

本当は薪ストーブが欲しかったのでいろいろ検討したが、経済的で且つ安定的な薪の入手は自分で山林でも保有していない限り不可能だとわかった。散人はそういう特権を持っていないので、より寛大なアラブさまに燃料供給をお願いすることにしたのでありました。

2007年8月20日月曜日

鯉を釣る老人


午前中桟橋に釣りに行くと先客が一人。散人みたいな老人だ。桟橋に座り込んで釣り糸を垂れている。見慣れぬ仕掛けなので「何を釣って居られるのですか」と聞くに鯉だという。


山中湖でも鯉の釣り師を見かけるが、何れもセンサー付き長尺竿を数本設置して、自分はその間キャラバン用のボックスカーで一昼夜でも待つというプロみたいな中年男ばかり。この老人の竿はとても短くオモチャみたい。もちろんセンサーなぞも付いていない。「昔ここで十匹も釣ったことがあるが、今日は釣れないね〜」という。餌は芋をまるめて使っていると。口が開くと前歯が一本だけ。こりゃ散人よりも年寄りじゃ(散人の歯は親知らず以外全部ある)。

風がないので直射日光が暑い。バスも食いついてくれずしばらく休憩しようとしたら、鯉釣り老人が「釣れた、釣れた」と小走りで竿にぶら下がったブルーギルを持ってくる。「竿を放置してたら針を飲み込まれてしまった」というが、小生もどうしていいかわからない。老人は無理やり針を力づくで外したためブルーギルは死んでしまった。「ブルーギルは殺してもいいですよ、あいつらブラックバスの卵を食べる悪者だから」と慰めておく。

そのうち風が出てきたので涼しくなった。バスを三匹ゲット。これでお終いにしようと片付けに掛かると、老人が大声で「ちょっと手伝ってくれ!」という。大きな鯉が掛かったが手網で採って欲しいと。大急ぎで側に行くと、老人は鯉を水面まで引き揚げているが、手網ですくおうにも片手では竿が保持できないようだ。責任重大だなと思ったが、たってのお頼みなのでタモで掬い上げたらうまく網に入った。立派な鯉。老人は「今日はこれでお終いじゃ」と大満足の様子。

「ワシは会津だから、鯉は食べる。鯉こくにしたらうまい」という。「僕らも食べますよ、おいしそうですね」と羨ましそうに言っておく。

日陰で休んでいると、老人が缶コーヒーを持ってきてくれた。さっきのお礼だとのこと。御殿場に住んでいてここまで20分だと。

昼になって、カミさんが持ってきてくれたCoCo壱番のカレーを食って、新聞を読むために図書館に。帰りがけに見ると老人は再び桟橋で糸を垂れていた。「今日はこれでお終い」でもなかったみたい。

中国の古いことわざ(注)を思い出した:

一時間、幸せになりたかったら
酒を飲みなさい。

三日間、幸せになりたかったら
結婚しなさい。

八日間、幸せになりたかったら
豚を殺して食べなさい。

永遠に、幸せになりたかったら
釣りを覚えなさい。

注)これは中国の古諺と伝えられているが、ホントは西洋人の釣り師が考えついた言葉らしい。なんでも中国3000年を持ち出して箔を付けるのが彼らのやり方。

Posted: Mon - August 20, 2007 at 05:52 PM   Letter from Yochomachi   山中湖  Previous   Next   Comments

2007年7月28日土曜日

ニッポンの海上衝突予防法は「国際基準」とちょっと違うらしいことなど(メモ)


ボート試験の受験勉強。教則本には日本の海上衝突予防法は国際ルールに則っていると書いてある:

海上衝突予防法(船の豆知識): "海上衝突予防法は国際規則である「1972年国際海上衝突予防規則」に基づき国内法として定められた、海上交通の基本法です。従って、各国ともこの国際規則に基づいてその国の国内法を定めておりますので日本船舶と外国船舶間でも同一の航法で衝突事故が防止されることになります。"
でも、どうもこれが怪しいようなのだ。

日本では漁船が国際ルール以上に保護されているのだ。これについては海上衝突予防法成立時点で国会で議論されている:
衆議院会議録情報 第080回国会 交通安全対策特別委員会(海上衝突予防法案): "青山委員 国際規則における第九条、たとえば(b)項、(c)項、これの主語は「長さ二十メートル未満の船舶又は帆船」、これが「妨げてはならない。」(c)項は、「漁ろうに従事している船舶は、」「他の船舶の通航を妨げてはならない。」と規定されております。ところが、国内法になってきますと、今度は主語が逆になっている。「航行中の動力船は、」「避けなければならない。」、「航行中の船舶は、」「避けなければならない。」そうすると、国際条約に全く記載されておらない条項が本文として載ってきている、そういうふうに理解するのですが、間違っておりますか。"

国際条約では明確に「狭水道では漁労船は本船を避航しなければならない」となっているのに日本の法律ではその辺があいまいになっているらしい。教則本を読んでもよくわからない訳じゃ。

もちろんこの背景には、ニッポンの漁業協同組合の既得権と政治力がある。この国会質疑記録の下の方まで読んでいくとよくわかる。

ちょっと勉強のしすぎだな。へんに勉強しすぎると○×方式の試験に落ちてしまうから、もう止めよう。

Posted: Sat - July 28, 2007 at 07:00 PM   Letter from Yochomachi   山中湖   Previous  Next   Comments

2007年7月25日水曜日

薪ストーブ型石油煙突ストーブはカッコがよくて、機能的にも最高の換気装置だと言うことなど


蒸し暑い東京で仕事をしている人たちへの嫌味では決してないんだけれど(少しはあるかも知れないけれど)、山中湖では夕方になると肌寒くなってくる。前からストーブのことが気になっている。古いので買い換えの時期だ。少し調べてみた。


山中湖においてあるのは、トヨトミの煙突式石油ストーブ。トヨタ系のトヨトミが作っているだけに、質実剛健そのもの。デザインは安っぽいが機能は素晴らしい。北国では今でも圧倒的な人気を誇る。でもさすがに古くなって(30年)、燃焼筒にひびが入っているなど気になることが多い。買い換えたい。でも、もうちょっとカッコイイのがいい。

カッコイイといえば薪ストーブだ。自然派の人たちはこぞって賞賛する。でもメンテナンスがたいへんであるし(たいへんでないと言っている人はみんなウソツキだと思っていい。煙突からクレオソートが垂れてくるなど、半端ではない)。おまけに燃料費がバカダカイ。忍野のホームセンターでは薪一束800円。これでも安い方だ。普通は1000円。一晩で4束必要。一年で幾らになるかは算数の問題。アホらしい。ナチュラリストは林業関係の人とお友達になると安く仕入れることが出来るなぞ書いているが、そういう小賢しい手段は散人は嫌いだ。おまけに冬期に山中湖に来る際には、管理会社に事前に水道管を温めるために暖房を入れることを頼まなければならないのだが、まさか薪を燃やせとは言えない。

でも、ネットで調べると「薪ストーブ型石油ストーブ」というのがあるのだ。外観は鋳鉄製の薪ストーブ、燃料は灯油というもの。ちゃんと炎が上がって、薪を燃やしている感じだし、輻射熱や換気機能は煙突ストーブ本来の性能を備えている。埼玉県の総和工業という会社が一昨年開発し販売をはじめたストーブ。これはカッコイイ。

煙突式薪ストーブ型灯油ストーブ 

煙突式ストーブを入れる場合、ストーブ本体の価格より煙突工事費の方が高い場合が多いが、この総和工業の製品はトヨトミストーブの煙突をそのまま利用することが出来るという。工事費は半分ぐらいになる。これはいいな〜、と心が動く。

煙突式ストーブは日本では(特に都市部では)すっかり姿を消したが、機能的にとても優れたものだ。最近流行のなんとか式暖房機というものより遙かにいい。つまり:
  1. 煙突式ストーブは住まいの換気装置でもある。室内の汚れた空気を取り込んで燃焼させ煙突から排出し、室内気圧に負荷をかけることで外部から新鮮な空気を取り入れる(窓の隙間なんかから取り入れる)。これを半密閉型暖房装置という。専門的には第三種換気。理想的な換気装置でもあるのだ。「学校みたいでカッコワルイ」と女どもが忌避する煙突ストーブを入れると室内の空気が清々しくなり人は健康的な生活が送られるのである。
  2. 煙突が熱せられることでほどよい輻射熱が家中に回る。自然な暖房である。
  3. 夏の間ストーブを使わない間も、煙突がある限りこの換気装置が機能している。結露がなくなる。
  4. 欧米の住宅の基本は煙突(暖炉)。この換気機能を重視する伝統だ。ニッポンでは換気を無視して、やれ床暖房だとFFヒーターだとか、室内の温度だけを上げるだけの姑息な手段しか考えなかった。それが結露問題に行き着く。室内の空気も温度は上がるが淀んだまま。

煙突ストーブの欠点は、燃料問題。普通は石炭とか薪だが、上述したとおり、ニッポンの林業業者がぼるので薪の値段は天文学的な値段。だったら石油を使えばいい。総和工業はいい仕事をしていると思う。

(鋳鉄製と言うことであればトヨトミでも「アンティークストーブ」というのもあるが、これは煙突式ではない。単なるFF式ストーブ。煙突式アンティークは前は作っていたけど止めてしまったようなのだ)

2007年1月27日土曜日

「富士河口湖町は富士山世界遺産の登録地域から外して欲しいと言っている」(野口健)



週末になったから山中湖から東京に帰ってきた。東京では日経夕刊が読める。そこで目にしたのが、野口健 のこの記事。富士河口湖町の町長さんが公式に明言しているという。あらら、驚いた。

日経新聞「野口健のガイア礼讃」から部分引用:
富士山を世界遺産に、と声を上げれば地元の人も協力してくれると思ったら、それは甘かった。「世界遺産になったら規制ばかり増えて、今まで通り好きに商売が出来なくなる」という人たちの抵抗は根強い。実際、今回の暫定リスト入りに対し、富士河口湖町の小佐野町長は「開発への規制が増えると町民から反発が起きている。河口湖を登録地域から外すよう山梨県にお願いをした」と語った。環境問題は詰まるところ人間社会のドロドロとした部分に突き当たる。

やっぱり河口湖、商業主義の権化だ、という印象。この辺りについては、すでに書いた:

山中湖村と河口湖町はどうしてあんなに雰囲気が違うのか? 

ところが最近、河口湖では「環境を守るため」と言うことで、ブラックバス釣りを実質的に禁止する「ワーム禁止令」を発令。NHK山梨で詳しく報道された:

NHK山梨:河口湖でワームの使用禁止正式決定! 

一旦は納得した散人だが、テレビで見ていると、バス釣りを擁護するのはバス釣り産業で地元を盛り上げていこうという若い漁協関係者だけ。それに対して年寄りの漁協関係者は声を荒げて「河口湖の環境が問題になっているのだ!」と若者の発言を封じていた。これがどうにも気になっていたがようやく分かったような気がする。結局こういうことだろう。最近のブラックバスブームにかかわらず年寄り漁協関係者はバス釣りなんかには無縁だから、せいぜいワカサギ釣り用の俗悪なお座敷釣船を作って儲けることしか考えない。若者はそんなのには見向きもしないのであいつらの商売が減っている。儲けているのは若くてナウな漁協組合員ばかり。若者なんぞに漁協の主導権を取られてなるものかと環境問題を口実に一挙に反撃に転じたということではないか。いやはや老害だ。

現実には、河口湖の年寄りたちは環境保全論者なんぞではなく、富士山の文化遺産指定にも大反対なのだ。自分の儲けが掛かってくると、環境なんて二の次にして、とても商売にご熱心なのである。

今週、山中湖のホテルマウント富士に食事に行った。あそこからは山中湖ばかりじゃなくって河口湖も遠望できる。遠くにみえる河口湖は、湖岸沿い山肌が開発で醜く痛めつけられており、思わず目を背けてしまった。地元の利権者に自然を任せておくと、ニッポンの自然は著しく醜いものになってしまうということを実感。日本の自然は地元に任せておけば飛んでもないことになってしまう。これは今まで全国津々浦々で実証されてきたことだ。今回選挙対策がらみで決定した自民党政権による地元農業団体に「自然保護(農地と水対策)」との名目で地方に財政資金をばらまくという政策は、同じ過ちを繰り返すという意味で、とんでもない見当違いなのである。

Posted: Sat - January 27, 2007 at 09:32 PM   Letter from Yochomachi   山中湖   Previous   Next  Comments (2)

2006年12月21日木曜日

山中湖うどん「天めん」はおすすめだな



今日はじめて行った。湖畔のそば屋はいずれも今風の観光客目当てのお店なので,今までうどんは富士吉田まで行って食っていた。でも花の都公園入り口当たりに何やら気になる矢印看板があり,細い曲がりくねった道を辿って行くと,会社の保養所のような建物のうどん屋があった。天めん。なかなかよかった。

畳の部屋に座って食べるという吉田うどん屋風のお店。でもキャベツなどはないし,肉も馬肉ではなく豚肉。麺も吉田うどんとは違う(グルテンのより多い小麦粉を使っているみたい)。薬味は吉田風(練り唐辛子)だが,全体の仕上がりは吉田うどんとは一線を画す「山中湖うどん」となっている。セルフサービス。「注文書」にオーダーを記入しカウンターに提出。後片付けもセフル。このへんは讃岐風?か。かけうどん350円と「正しい」値段設定。満足した。

冬の山中湖(おまけに週日)はどこでもガラガラなのが相場だが,ここはほとんど満席だった。地元関係の客ばかりと見た。

このうどん,独自性があってなかなか佳。山中湖名物になるんじゃないかな。定年退職された老夫婦お二人でやっている。

Posted: Thu - December 21, 2006 at 03:03 PM   Letter from Yochomachi   山中湖   Previous   Next  Comments (3)

2006年11月24日金曜日

富士五湖地方を知るキーワード「入会権」



この本は参考になる:
北富士演習場と天野重知の夢—入会権をめぐる忍草の闘い
北富士演習場と天野重知の夢—入会権をめぐる忍草の闘い斑目 俊一郎

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一人の活動家の生涯を通じて「入会権」とは何かがよくわかる。富士山北麓開発の歴史等、事実関係が豊富。参考資料、年表等も整理されている。

勝手に面白いと思った(主題とは関係のない)事実など:
  1. 山梨県郡内地区(富士五湖、大月、上野原など)は昔からコメがとれない地方として山梨県では一段低く見られ甲府盆地の支配者にいじめられて来た。武田信玄も郡内の兵隊は一番危険なところに行かした。郡内からは東京都の方が地理的に近い。天野重和は郡内は山梨県から離脱して東京都に編入されるべきとの意見を持っていたが、そういう考えの人は彼一人ではなかったらしい。
  2. 東京電力が山中湖、忍野村の水利権を持つようになったいきさつ。住民は「山」は山梨県に「水」は東京電力に取り上げられた。
  3. 北富士演習地の入会権の象徴が春の「火入れ」。この主導権争いで長いこと忍野村と山中湖村と富士吉田市が喧嘩していた。
  4. 鳴沢地区も元々は演習地だったが「平和利用」が決まりゴルフ場とか別荘地とかになった(富士桜高原等、安倍総理の別荘もあそこ)。富士急と富士観光が開発を争ったが、「トランク」を持ち込んだ富士観光が勝った。
  5. 天野重和は現地で戦後の農地解放の旗ふりを行った人。でも彼の入会権をめぐる闘争(「全面返還、平和利用」)を矜持をもって最後まで支持したのは、農地解放で農地を取り上げられ天野を恨んでいるはずの元大地主たち。農地解放の受益者の元小作人は(お金に目がくらみ)どんどん戦線を離脱した。
  6. 東富士五湖道路建設は、忍野村住民と入会地(演習地)を切り離す「万里の長城」としての意味もあった。

などなど。事実は小説より面白い。

石原都知事も、勇ましいことを言うなら、道州制に便乗して山梨県の郡内を東京都に編入し、自衛隊と東京都による北富士演習場の「平和的共同利用」を提案するぐらいのでっかいことをやればどうかな。歴史に名を残すよ。

Posted: Fri - November 24, 2006 at 10:52 AM   Letter from Yochomachi   山中湖   Previous   Next  Comments

2006年11月15日水曜日

「(日本人は富士山を自慢するが)我々が拵えたもんじゃない」(夏目漱石、広田先生)



昨晩、学校の愛国教育とやらで 生徒に富士山の写真を見せて美しい日本を愛しましょうとやっていたのには呆れてものが言えなかった。ここで書いたが言い足らないので漱石先生にご登場願う。

漱石と富士山と言えば、やはり 『三四郎』。漱石は広田先生の口を借りて、「現代日本」の背伸びとナショナリズムを批判する。引用:
すると髭の男は、
「御互は憐れだなあ」といい出した。「こんな顔をして、こんなに弱っていては、いくら日露戦争に勝って、一等国になっても駄目ですね。尤も建物を見ても、 庭園を見ても、いずれも顔相応のところだが、ーーあなたは東京がはじめてなら、まだ富士山を見たことがないでしょう。今に見えるからご覧なさい。あれが日 本一の名物だ。あれより他に自慢するものが何もない。ところがその富士山は天然自然に昔からあったものなんだから仕方がない。我々が拵えたものじゃない」 といってまたにやにや笑っている。三四郎は日露戦争以後こんな人間に出逢うとは思いも寄らなかった。どうも日本人じゃないような気がする。

そう、広田先生(髭の男)が言うように、かりに愛国教育をするとしても 「我々が拵えたもの」をもって愛国心を養うべきだろう。でも、文部科学省はそれを思いつかなかったので「富士山」となった。あほらしい。

富士山と学校教育の関係には長い歴史がある。時代時代で学校教科書に記載 される富士山のニュアンスが変化するのである。これ↓
へぇ〜、 富士山は「日本一」ではなかった時があったのだ!: "7. 第四期国定教科書(1933年昭和8年)の指導書によれば「日本一の名山富士を賛美させ(略)国民が景仰礼讃する感情に共鳴させる」ことが大切と書かれ る。"

現代日本は、昭和8年の時代に戻りつつあるのか!

追記)夏目漱石は、日本人の肉体的貧弱さに付いて書いているが、これに付 いては昨今非常に改善された。学校給食のおかげだとされているが、どうもコドモの体格が良くなったのは、70年代後半からだと思う(学校給食は戦後すぐ始 まったが団塊の世代の体格はそれほど良くない)。散人はマクドナルドの日本進出と大いに関係があると思っている。「食育」と やらでファーストフードを目の敵にしているようでは、日本人はまたもとの「伝統的体格」に戻ってしまうのではないか。

2006年11月5日日曜日

鹿児島県薩摩川内市ではトンボを守るためにブラックバスを1300匹殺したらしい



今朝の日経「ネイチャーウォッチ」。ベッコウトンボという珍しいトンボをブラックバスが食べてしまうというのでこの7月薩摩川内市では外来魚の来放流(リリース)を禁止する条例を施行。9月までの3ヶ月の間に回収箱でブラックバスを1300匹を集めた(殺した)。おかげでベッコウトンボとやらは大いに増えた自然は守られたとエコロ記者は喜々として報道している。胸が悪くなった。

夏からバス釣りを始めたバッサーの端くれの一人として、ブラックバスにはとても親近感を持っている。バス釣りとは漁獲持ち帰りを目的とした釣りではない。バスと遊ぶための釣りだ。猫じゃらしでネコをなんとか誘って「釣って」喜ぶという感覚だ。釣れば勝負は釣り人の勝ち。またおいでと一緒に遊んでくれたバスはリリースする。無益の殺生はしない。

これはとても自然な感覚だと思う。散人は一応仏教徒(真宗)の家庭で育ったから、やむを得ない場合を除いては動植物の命は大切にする。これは日本人の古来からの感覚でもある。滅びかけている動植物があれば、もちろん安全なところに移したりなんかして保護してあげるのはとてもけっこうなことだ。でもそのために殺生をする気にはとてもなれない。いじめられているコドモを守ることは大切だが、いじめっ子を殺していいということではない。

でもブラックバスを目の敵にして撲滅(駆除)に躍起になっている人たちには、こういう感覚は通用しない。自分たちは絶対的に正しいことをしているのだと狂信的に信じきっているから。彼らの信念はゼノフォビア感覚に補強されて、更にエコロと組むことで外国農産物を排除しようと言う農村ご都合主義も加わり、今や地方自治体ベースでの「確信」と化して制度化され、いかなる理性的な議論にも聞く耳を持たないのだ。

不適切な喩えであることは承知しながら言う。ナチのユダヤ人収容所でユダヤ人を大量虐殺した収容所職員たちも同じように「自分たちは絶対正しいことをしている」との確信のもとにガス室のオペレーションをしたのだろうな、と感じる。


追記:仏教の教えに付いてその原典を探したら、次のような説話があった。山形県のお寺のご住職の講話だが、お釈迦様や昭和天皇のお言葉を引いて、なかなか味わい深い。似非エコロたち、これ読め!
住職挨拶: "お釈迦様は、12月8日、明けの明星が光ったときにお悟りを開かれ、 「心あるものも無いものも、同時に道を成就している。草も木も大地もことごとく皆仏となっている。(有情非情同時成仏、草木国土悉皆成仏)」と説かれた。"

この「草木国土悉皆成仏」の心で持って、日本は古来から外来動植物を受け入れてきた。それが日本の豊かで多様性のある自然環境を作った。コメも桃も梅も、鯉(現代コイ)もニジマスもキンギョも、馬もネコも、日本のほとんどの動植物は外来のものだ。ブラックバスも今や完全に日本の自然の一部だ。多くの若者にとってブラックバスこそが「自然環境」ですらある。あなたたちはそれを破壊している。

現代日本には、この種の「思い込み」に基づく過激な「集団の熱情」がとても多いように思われる。

関連記事:

秋月岩魚『警告!ブラックバス汚染』……怖い、バスではなくこういう人が ... 

清水國明『釣戦記、ブラックバス琵琶湖リリース禁止裁判』……何だか ... 

青柳純『ブラックバスがいじめられるホントの理由—環境学的視点から ... 

Posted: Sun - November 5, 2006 at 01:54 PM   Letter from Yochomachi   Science   Previous   Next  Comments (18)

2006年8月20日日曜日

ヤマガラ君の写真



ようやくカメラが手元に届いたのでヤマガラ君の写真を撮る。



設定を間違えたので真っ黒に写っていたが、iPhoto で補正。かわいらしいでしょう。こいつは人なつっこくて、平気で寄ってくるので写真に撮りやすい。

Posted: Sun - August 20, 2006 at 04:34 PM   Letter from Yochomachi   野鳥観察   Previous   Next  Comments

2006年8月19日土曜日

「永遠に、幸せになりたかったら……」(中国古諺)



開高健の『オーパ!』からの孫引き。永遠に幸せになりたかったら、どうしたらいいのでしょうか?

曰く:
一時間、幸せになりたかったらら
酒を飲みなさい。

三日間、幸せになりたかったら
結婚しなさい。

八日間、幸せになりたかったら
豚を殺して食べなさい。

永遠に、幸せになりたかったら
釣りを覚えなさい。

「三日間」のやつが特に面白い。最近の若い人はどんどん晩婚になっている そうだが、彼ら分かっているのだ!

釣具店から電話。スピニング・ロッドの修理が終わった由。永遠に幸せにな るため、また始めるか。

2006年8月17日木曜日

秋月岩魚『警告!ブラックバス汚染』……怖い、バスではなくこういう人が怖い!



著者は、ずっと前から日本の「ブラックバスの完全撲滅」と「全国一律のバス釣り禁止」を主張している人物。これが多くの市民団体の支持を集めてバスを駆除する動きが全国に広がり、いまやバスが安心して住める場所は日本で芦ノ湖、河口湖、西湖、山中湖の4個所となってしまった。それでも著者はまったく不十分だとして「完全撲滅(全面駆除)」を執拗に主張する。イスラエルの生存権を認めないヒズボラみたいな人だ。

この本:
警告!ますます広がるブラックバス汚染
警告!ますます広がるブラックバス汚染秋月 岩魚 半沢 裕子

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stars気分が悪くなる
stars釣人でなくても気分が悪くなると思う。
stars駆除派のオピニオン本
starsバス問題の最新動向を理解するための決定的書

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散人は、最近山中湖で釣りを始めたばかりで、たまたまいる魚がバスだったというだけのバス釣り人。ブラックバス問題については十分に知っていると言うつもりはないし、バス釣りについてそれほどの思い入れもない。でもこの本を読んで、その内容以上に、著者の狂信的とさえ言える「自分は絶対に正しい」スタイルに辟易した。著者は、彼がバス容認派と見なす人物については、政治家、学者、釣り業界関係者、漁協関係者、政治家、マスコミ人、作家の開高健、漫画家矢口高雄、さらには一般人のバス釣り愛好家など、一人一人実名を上げて、執拗に攻撃する。中には人格攻撃と見なさざるをえないようなものまである。ナチの「民族浄化」運動すら思い浮かべてしまった。彼の熱狂的支持者も多いようだ。日本はいつからこんな国になったのだろうか。

散人としては、この本の中で否定的に引用されている吉田幸二氏の次の文章によほど共感した(小学校の先生の言葉の引用):
「みんなには『自分の大切なもの』がありますか?(中略)ぼくにとって、大切なものは、趣味である『釣り』です。
今、好きな釣りは『ブラックバス』という魚を釣ることです。実は、日本に昔からいた魚を食べてしまう!!といわれていて、一部の人たちから嫌われている魚でもあるのです(社会の授業で話したね!)よく、『悪い魚なんでしょ?』とか『釣ったら退治した方がいいよ!』とか言われます。そんな時には、『地球上に悪い魚なんていないよ! 人間にとって都合の悪い魚はいるけどね……』と答えることにしています。

ブラックバスもアメリカでは美味しい魚として食べられている。日本でももっと食べるようにすると、みんな親近感が湧いてくるんじゃないかな〜。ニジマスも鯉も全部外来魚だそうだ。でも食べる習慣があるから許して貰っている。西湖にはブラックバスを食べさせるレストランがあるそうだ。今度探していってみよう。

追記:山中湖ではブラックバスとワカサギが共存関係にある。ワカサギはブラックバスの餌だが、さすがのブラックバスも食べきれないほどたくさんいるので、いっこうに減らないとのこと(ハーバーマスターの言)。

Posted: Thu - August 17, 2006 at 06:20 PM   Letter from Yochomachi   TV, Cinema & Books      Comments (5)

2006年8月12日土曜日

"Study to be quiet(穏やかになるために学べ)"……これはアイザック・ウォルトンの言葉じゃなかった!



なんかマニアックな話題。世界 の釣り人のバイブルとして300年以上愛読され続けているアイザック・ウォルトンの『釣魚大全』の結びの言葉として日本の釣り人達の間で広く引用されてい る言葉。最初に引用したのは開高健か。でもこれはウォルトンの言葉ではない! 今日の大発見。

最近釣り関係の本を読むことが 多いが、この「Study to be quiet」がやたらにいろんな釣り関係の本に引用されている。ウォルトンの『釣魚大全』の結びの言葉だというのだが、手持ちの森秀人訳『完訳釣魚大全』にはこの「有名な」結びの言葉は入っていな い。開高健がウォルトンの言葉として引用したのが始まりのようだが、どうもおかしい。で、いろいろ調べてみた。これはウォルトンの言葉ではない。新約聖書 「テサロニケ人への手紙」に出てくる言葉なのである。

証拠:http://bible.cc/1_thessalonians/4-11.htm 

これはウォルトンの原文には入ってなかった言葉のよう だ。出版社が最後のページの飾りとして挿入した聖書の引用らしい。欧米人にとっては聖書の言葉であることが自明であるので、ウォルトンの言葉としては考え られていない。だからネットでこの言葉を検索しても釣りに関係して出てくるのは日本語のページばかり。

最近バス釣りを始めたので釣り関係の本を読むことが多 い。でも、気になるのはこういう釣り「有識者」に共通する攘夷思想(端的に言えばブラックバス排斥思想)。そのくせイギリスのウォルトンはやたらに引用し ている。でも、その引用は間違いなのでした。もっと勉強しようね。

2006年8月11日金曜日

青柳純『ブラックバスがいじめられるホントの理由—環境学的視点から外来魚問題解決の糸口を探る』……これ良書



大学生の卒業論文が本になって注目を集めている。著者は滋賀県立大学環境科学部環境計画学科環境社会計画専攻の大学生だったが、その時琵琶湖のブラックバスリリース禁止裁判問題を仔細に研究。その卒業論文をベースにこの本が出来ている。内容は幅広く公平で且つ深みがある。この問題についてはヒステリックな議論がまかり通っているが、環境の専門家でも現実的な人もいると言うこと。後生畏るべし。


ブラックバスがいじめられるホントの理由—環境学的視点から外来魚問題解決の糸口を探る
ブラックバスがいじめられるホントの理由—環境学的視点から外来魚問題解決の糸口を探る青柳 純


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「生物多様性」、「漁業組合」、「釣り人」の三者の利害対立がうまく分析されている。現在多くの府県で「生物多様性」と「漁業組合」の連合が「釣り人」と対立するという構図になっているが、河口湖、野尻湖(また山中湖)などでは「漁業組合」と「釣り人」の連合が成立しているし、基本的にこの構図の方が自然であるとの見方。「生物多様性」の定義が曖昧だが、多様性は危機に瀕している種を特定の湖沼で保護すればいいと示唆。とても現実的な分析である。

Posted: Fri - August 11, 2006 at 05:44 PM   Letter from Yochomachi   TV, Cinema & Books       Comments

2006年8月6日日曜日

山中湖:ビキニが交通渋滞を招く?



今日は日曜日。さすがに人出が多かった。湖周道路のクルマの流れはとてもゆっくり。交通渋滞とまでは行かないが、みんな馬鹿みたいにゆっくり走っている。何故か? ビキニが多すぎるのだ。

多かったですね〜。ビーチばかりじゃなく、湖周の138号線沿いの歩道なんかまで、そう言う若い人達であふれている。みんなそれに注目してスピードを落とすので自然にのろのろ運転となる。パトカーまでがそう。

ビキニは、交通渋滞につながるのか、それともみんな速度を落とすので交通安全につながるのか、はたまた不注意運転につながるのか? それは交通安全協会の研究課題だな。

2006年8月2日水曜日

清水國明『釣戦記、ブラックバス琵琶湖リリース禁止裁判』……何だかユウツになる読後感



山中湖情報創造館で借りた本。バス釣りの本かと思ったら、ブラックバス虐め集団ヒステリーに果然として立ち上がった一人のドンキホーテーのお話し。しょせん多勢に無勢、勝ち目はない。でもこういう人がどんどん出てこないとニッポンの将来は危うい。

この本:
Amazon.co.jp: 釣戦記—ブラックバス琵琶湖リリース禁止裁判: 本: 清水 国明: "「琵琶湖で釣ったバスはリリースしてはならない」魚を水に戻す自由を釣り人から奪う滋賀県の条例に異を唱え、行政訴訟を起こした著者が、第1回公判までの軌跡をつづる渾身のドキュメント。その過程で明らかになってくる、さまざまな事実。琵琶湖を本当に破壊し、食い物にしてきたのは誰だったのか。 "

日本のほとんどの動植物は外来種だ。家畜もそうだし、皆が楽しんでいる植物もそうだ。当然お魚の多くも外来種。人間だってそうだ。ブラックバスも外来魚だが、いまや日本の自然の一部となっている(ニジマスやアユや鯉と同じ)。セイタカアワダチソウもそうだ。アメリカザリガニも。ウマも西洋犬もそうだ。ところがブラックバスについては日本攘夷思想の憎むべき対象となってしまった。

こういう科学的な議論は別にして、ブラックバスを殺したくないと感じる人達にリリースを禁止して殺すことを強制する滋賀県の条例は、普通に考えて明らかにおかしいと思う。ところが清水国明がこれを言ったとたん、彼のHPは数万件の罵詈雑言書き込みで閉鎖に追い込まれたという。明らかに集団ヒステリーが日本を支配している。

NHKの朝ドラ「純情きらり」は近年にない良い朝ドラである。芝居としてもすぐれているし、演技が本格的。主人公もとてもいい。何よりもいいのは、日本にもああいう時代(一億総火の玉、反対するのは非国民という時代)があったということを見せてくれること。

「ブラックバスは悪者、全部殺してしまえ」というPTAおばさんが大好きな環境「主義者」の主張も、これ似ている。「異文化であるブラックバスを排斥することはいいことなのだと」いう主張が、利権団体とその御用環境学者の連携プレイのおかげで、ニッポンの「隣組」思想として確立してしまっているのである。

このようなアホな議論を続けざるをえないことで、日本国は壮大なエネルギーの無駄遣いをしているのだ。これじゃ国際競争に負けるわ。

Posted: Wed - August 2, 2006 at 08:09 PM   Letter from Yochomachi   TV, Cinema & Books       Comments (4)

2006年7月28日金曜日

沢村幸弘『サワムラ式バス釣り大全』……初心者はスプリットショットでボトムを引け!



東京に帰っても頭は釣りのことばかりで落ち着かない。糸井重里が推薦していた本(サワムラ式バス釣り大全)を買った。決め撃ち式で書かれた指導書で、これはよさそう。

著者の沢村幸弘氏は、バス釣りのプロで、何度も「アングラー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた人。沢村氏は、何年やってもバスは釣れないという話を聞くがそれは「間違った方法で釣ろうとしているからであり、バスは初めての人でも釣り方さえ知っていればいとも簡単に釣れる魚である」と断言。初心者から中級者へと段階ごとに分けて釣り方の指導を具体的にされる。これは公文式みたいだ。この方法で練習しよう!

最初は初心者に対するアドバイス。とても参考になりました。第一章の要旨をメモ:
  1. 道具はスピニング・リール。ロッドと合わせて3万円ぐらいのものを買うこと。
  2. ラインはフロロカーボンライン。3ポンドのもの。
  3. ルアーは4インチのグラブ。フックサイズは1番。セットはあくまでも正確に。
  4. フックから20センチのところにスプリットショットを付ける。重さは数種類用意し、どれにするかは自分でボトムを引きずって判断する。
  5. キャスティングはオーバーヘッド。ルアーがライナーで飛んでゆくようになるまで練習すること。
  6. 着水後必ずボトムまでルアーを沈める。ルアーが着底したら、横向きにロッドを引く。蟻の這う如くゆっくりルアーを引き寄せる。リールで巻き取って、またロッドで横に引く。ボトムをロッドでずるずる引く感じがつかめるまで練習を繰り返す。
  7. アタリかなと思ったらロッドを止める。岩や石だったらそれ以上動かないが、魚であれば反応がある。その場合、最初のストロークの位置までラインを張らずゆるめず巻いて、そこからストロークの大きなアワセをする。
  8. ルアーが着水してからボトムまで落ちる前に食いつくバスもいるので、キャストしたあとのラインの動きは常に見ておくこと。これは次の段階の技術につながる。
  9. 釣れないときは場所を移動する。
  10. 釣りに出かけたら絶対にノーフィッシュ(ボウズ)することはないという自信がつくまではこの方法で釣ること。釣らないと永遠に始まらない。必ず釣れると自信がついたら次のステップに進む。

普通の参考書は、あまりにも盛りだくさんで多くのことを両論併記で解説していて、読者はどうしたらいいのかわからなくなってしまうのが多いが、この本にはそういう「迷い」はない。こういう本が好きだな。釣りの参考書ばかりじゃないよ。

Posted: Fri - July 28, 2006 at 10:18 AM   Letter from Yochomachi   山中湖   Previous   Next   Comments (1)